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第38回 カタカナ語とスポーツ(2)

コラム

~サッカー、ラグビーの由来~
ソーシャル、ソサエティ、アソシエート

 日本で人気の高いスポーツは言うまでもなく野球ですが、世界的にみるとサッカーとラグビーのようです。サッカーは英国では本来フットボールで、サッカーは近年の呼称なのです。
 フットボールが普及してきたころ、地域ごとに様々なルールがありました。その統一のために、「フットボール・アソシエーション」(フットボール協会)が生まれました。このアソシエーション中の単語であるsocを基本としてサッカーの名称が生まれたのです。アソシエーション(association)の意味は「連合、協会、交際」です。この動詞であるアソシエート(associate)は「交際する・結びつける・連合させる」で、名詞として「仲間、準会員」などの意味があります。アソシエート・プロフェッサーと言えば准教授です。最近、外資系の会社にはアソシエート社員がいるとも聞いています。
 さらに言えば、socは「社会」の意の語源で、ソサィエティ(society・社会)、ソーシャル(social・社交の)などの言葉にもなります。ハイソサエティとなれば上流階級で、ハイソなどとも略称されています。ソシアルダンスもよく耳にする言葉です。ソーシャリズムともなれば社会主義です。
 もう一つの人気スポーツ、ラグビーはどうでしょうか。実はこれはフットボールに起源するものです。有名なパブリックスクールであるラグビー校の選手がフットボールの試合で興奮のあまり、ボールを手に持ったままゴールした故事にもとづく言葉ですから如何ともしがたいですね。