~「メタバース」は広大な仮想空間~
ユニバース、リバース、トラバース
皆さん、最近、「メタバース」という言葉を新聞等でよく見かけますね。このきっかけはネットの巨人であるフェースブックが社名を「メタ」に変更したことによもので、意味するところは「巨大な超越空間」です。今後のネット社会を象徴する言葉として、目下、一躍脚光を浴びているのですが、この由来は、「超越」、「変成」などを意の接頭辞であるメタにユニバース(univers・宇宙)を付けたものです。
ユニバースに関しては、美人コンテストのミス・ユニバースやユニバーサルスタジオ・ジャパンなどでお馴染みですが、この言葉も「一つの」の意のユニに「変化する(turn)」の意の語源であるバース(vers)が付いたもので、「一つにまとまったもの」が原義なのです。これと大変良く似た言葉であるユニバーシティはカレッジが一つにまとまったものの意で、総合大学となります。
さらに言えば、ユニは、ユニット(unit、単位、一個)、ユニオン(union・連合、組合」などわかりやすい言葉に繋がっています。おまけにユニフォーム(uniform)を付けておきましよう。「一つの形」だから制服となるわけです。
さて、次はバースですが、実はこれは前にやりました。第13回のコラム、ダイバーシティを参照いただければ幸いです。「変わる(turn)」の意の語源として、リバース、トラバース、ダイバース、バージョンなど非常に多くの言葉を作っていますので、初めての方はぜひ目を通していただければと思います。
なお、余談ともなりますが、メタに関連する言葉として、メタモルフォーゼ(変身)を付け加えておきましよう。さらに言えば、生きた植物化石として有名なメタセコイアは「セコイア」の変形とのことです。
●今回の重要単語のまとめ ・universe(ユニバース)・・宇宙、全世界 ・university(ユニバーシティ)・・総合大学 ・ユニット)・・単位、一個) ・union(ユニオン)・・連合、組合 ・unite(ユナイト)・・結び付ける ・uniform(ユニフォーム)・・制服、ユニフォーム