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第10回 カタカナ語と世相アレコレ(7)

コラム

~巣ごもり消費で売れたテレビ~
ビジョン、ビジブル、プロビジョン、プロバイド

 コロナ禍の下、「巣ごもり消費」(ネスティイング・コンサンプション)で家電製品がよく売れたそうですね。ここまでくれば今回のテーマが分かりますね。そう、まずテレビジョンです。テレ(tele)は「遠い」、ビジョン(vision)は「見ること」で、要するに「遠くのものを見る」のがテレビなのです。テレはテレホン(電話)、テレグラフ(電報)、テレスコープ(望遠鏡)などに使われていますが、今回の主役はビジョンです。「視覚、見識、構想力」などの意味で用いられており、「ビジョンに欠けている」といった表現は時として耳にします。ここから、ビジブル(visible・明白な)、ビジュアル(visual・目に見える)、インビジブル(目に見えない)が出てきます。ビジュアル系は大いに結構ですね。
 さらにビジョンに「あらかじめ」の意のプロ(pro)がにつくと、プロビジョン(provision)となります。「あらかじめ見ておくこと」→「準備」となるのです。この動詞形はプロバイド(provide)で「準備する、用意する」です。まあ、プロバイダー(provider・供給者、準備者)のお世話になったことのない人は今日び、少ないのではないでしようか。
 同様に、「再びの」意のre、「上から」の意のsuperが付くと、それぞれ、リビジョン(改定)、スーパービジョン(監督・管理)となります。スーパーバイザー(監督者)などは、一部の会社で使われている言葉です。前者は「見直す」、後者は「上から見る」感じです。
 ちなみに、ネスト(nest・・巣)に続くコンサンプションはカタカナ語とは言えませんが、コンシューマー(consumer・消費者)となれば立派なカタカナ語です。
ぜひ、コンシューム(consume・消費する)を覚えてください。

 ●重要単語のまとめ 

・television(テレヴィジョン)・・・テレビジョン
・vision(ヴィジョン)・・・視覚・視力、見識・想像力                                          
・visible(ヴィズィブル) ・・・目に見える、明白な   
・invisible(インヴィズィブル)・・・目に見えない                                                       
・visual(ヴィジュアル)・・・視覚の・目に見える 
・provision(プロヴィジョン)・・・用意・準備、供給、(~s)食糧  
・provide(プロヴァイド)・・・準備する・用意する、供給する・与える  
・revision(リヴィジョン)・・・改訂・修正、改訂版                                                
・supervision(スーパヴィジョン)・・・監督                                                       
・supervisor(スーパヴァイザ)・・・監督者・管理人
・consumer(コンシューマー)・・・消費者
・consume(コンシューム)・・・消費する