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第28回 カタカナ語と世相アレコレ(25)

コラム

~気候変動防ぐ「ゼロエミッション」~
エミット、アドミット、パミット、オミット

皆さん、最近よく見かける言葉である「ゼロエミッション」をご存じでしょうか。エミッションは「排出」の意で、要するに、温暖化ガスである二酸化炭素の排出をゼロにするというスローガンです。大変に難しい課題ですが、英単語の学習にとっても極めて大きな意義を持っています。というのは、mitが「送る」の意の語源であるからです。エ(e)は「外に」の意で、emitは「外に送る」から「発する、出す」となります。いうまでもなくエミッションはこの名詞形です。実を言えば、このmitを語源とする言葉は前にコミッティでもやったのですが、大変に重要な言葉ですのですので、復習の意味で再度の登場としました。早速、 ・「~へ」の意のad  ・「向こうへの」のo  ・「共に」の意のcom  ・~を通して」の意のper・「下に」の意のsub ・「向こうへ」の意のtrans を付けると、次のようになります。

~今回の重要単語のまとめ~
・admit(アドミット・~へ送り入れる)→「入れる、認める、入場を認める」
・omit(オミット・送り出す)→「除く、省く、忘れる」
・commit(コミット・ともに送る)→「委任する、任せる)」
・permit(パミット・通過させる)→「許す、許可する」
・submit(サブミット・~の下に送る)→「従わせる、提出する」
・transmit(トランスミット・向こうに送る)→「送る、伝える」

いずれも重要な単語で、この同形語も、多数ありますが、カタカナ語としてよく用いられるミッション(mission・使節団、使命)、ミサイル (missile)をおまけとして挙げておきましよう。トム・クルーズ主演の米国のヒット映画、「ミッション・インポシブル」のファンも少なくないでしよう。さらにも言えば、コミットの名詞形であるコミッション(commission)は「委任、委託」だけでなく「委託手数料」として一般的にも使われていますね。