~活況呈するニューヨーク~
ハリウッド、ブロードウエイ、ウオール街
コロナ禍の退潮に伴って、ニューヨークに活況が戻ってきたと新聞が伝えています。その中心は世界最大の演劇街、ブロードウエイの賑わいでしよう。と、ここまでくればテーマは分かりますね。そう、ズバリ言って地名です。高尚なる芸術論、演劇論ではありません。
いうまでもなく、ブロードウエイは「幅の広い道、大通り」ですから、ブロード(broad)は「幅の広い、広く」です。幅広の生地であるブロードをご案内の向きも多いでしよう。
これがブロードキャスト(broadcast)となれば「放送」です。キャスト(cast)は「投げる」で、広く電波を投げるのです。「役を投げる」ことから「配役する・配役」の意味のあることは大方ご案内でしよう。キャスティングとなれば釣り糸を投げることですね。さらに、アブロード(abroad)となれば「広く・海外へ」です。
ついでに株式の中心地、ウオール街に行ってみましよう。ウオール(wall)は「壁」で、独立戦争当時の城壁の後にできた町なのです。
さらに米国の西海岸へ飛び、ロサンゼルスにある映画の街、ハリウッドに行ってみましよう。ハリー(holly)は「ヒイラギ」、ウッド(wood)は「林」なのです。ときとして見かける「聖なる林・聖林」の表示は当初からの誤読よるものです。余談ともなりますが、ゴルファーならウッドのクラブはよくご存じでしよう。ウッドがウッズと複数形になると「森」ですから、ゴルフの名手、タイガー・ウッズは日本流にいえば「森寅雄」ということになりますね。昭和の武蔵とも言われた伝説的な剣豪、ローマ五輪で米国フェンシング団の監督を務めた森寅雄(タイガー・モリ)は知る人ぞ知るといった存在です。
さらに、余談を重ねれば、ロサンゼルスが「ロス・エンゼル(天使達)」であることを念のため付け加えておきましよう。
●今回の重要単語のまとめ
・broad(ブロード)・・幅の広い、広々とした、広く、すっかり ・broadcast(ブロードキァスト)・・放送する、放送 ・cast(キャスト)…投げる・・ばらまく、配役する、放送、配役 ・abroad(アブロード)・・外国へ、広く、広まって ・wall(ウオール)・・壁 ・holly(ハリ)・・西洋ひいらぎ ・wood(ウッド)・・木、林、(しばしば~s)森