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第27回 カタカナ語と世相アレコレ(24)

コラム

~差別を生むデジタルディバイド~
ディバイド、ディビジョン、インディビデュアル

 前にも触れた如く、なにかと格差が問題とされる今日ですが、皆さんは「デジタルディバイド」という言葉を聞いたことがありますか。要するに、コンピュータを扱える人と扱えない人との間に生じる差別なのです。私を含めて、ことに、高齢者には切実な問題です。
 さて、デジタル(digital)は「計数型の、指の」の意で、コンピュータを象徴していますが、ディバイド(divide)は「分ける、区別する」の意です。あえて、いうまでもなく、ここでのポイントはvideが「分ける」の意の語源であることです。diは「離れて」意で、divideは「分ける、分離する」となるのです。この名詞形であるディビジョン(division・部門、区分、分割、課)はスポーツや職場などで結構使われている言葉ですね。半ズボン式の「ディバイデット・スカート」をご案内のむきも多いでしよう。さらに、否定の意のinが付くと、individual(個々の、個人の、個人、固体)ともとなります。これ以上分割できないが原義なのです。
 おまけとして、sub(下に)が付いたsubdivide(細分する、細別する)を付けておきましよう。

・digital(デジタル)・・数字の、針の
・divide(ディバイド)・・分ける、区別する
・division(ディビジョン)・・部門、区分、分割、課
・individual(インディビデュアル)・・個々の、個人の、個人、個体
・subdivide(サブディバイド)・・細分する、細別する