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第53回 カタカナ語とスポーツ(17)

コラム

~様々なスポーツの競技場~
コース、コンコース、ディスコース

 さて、皆さん。スポーツをするには、場所が必要ですね。グラウンド、フィールド、さらにはフィールドの中のコースなどです。
 まず、コースからいってみましよう。コース(course)は「走路」で、料理のコース、進学のコース、デートコースなど一般的にもよく用いられています。ごく簡単な言葉の様に見えますが、さにあらず、英単語からみると大変重要な言葉です。理由は、コースが「走る」の意のcurを原義とする言葉であるからです。コンコース(concourse)となれば「中央広場」、インターコース(intercourse)は「交際」、ディスコース(discourse)は「会話・講演」となります。ことに重要なのは、「~へ」の意のoc、 「~の中へ」の意のin、「再び」の意のreが付くと、オカー(occur・起こる)、インカー(incur・招く)、リカー(recur・再び起こる、元に戻る)となることです。さらに、カレントトピックスなどと用いられているカレントもこの同系語で、走っている→流れている→「通用する、現代の」の意となっています。この名詞形であるカレンシー(currency)は「通貨」の意味があります。さらに、付け加えれば、コースもコーサー(courser)となれば「駿馬」です。「走る」感じがよく分かりますね。
 グラウンド、フィールドは敢えて説明の要もないと思いますが、一応、一般的な意味を書き記しておきましよう。グラウンド(ground)は「運動場、地面」ですが、「根拠、基礎」の意味があることに注意しましよう。ややウンチク的ですが、グランダーは野球のゴロです。また、フィールド(field)は「野原・田畑」です。フィルダーとなれば、野球では野手となります。野球ファンであれば、フィールディング、フィルダーチョイスはご案内でしよう。

 ●今回の重要単語(まとめ)
・course(コース)・・進路・進行・過程、(運動、競技などの)コース、(定食の)コース
・concourse (カンコース)・・(人・物の) 集まり・集中、(米)中央広場・コンコース、
・intercourse(インタコース)・・交際・交流
・discourse(ディスコース)・・会話、講演
・occur(オカ~)・・起こる・発生する、思い浮かぶ
・incur(インカ~)・・(危険・損害・非難などを) 招く・受ける
・recur(リカ~)・・再び起こる、元へ戻る
・current(カ~レント)・・通用する・流行する、現在の、流れ、時勢の流れ
・currency(カ~レンスィ)・・通用・流通、通貨
・courser(コーサ)・・駿馬・馬
・ground(グラウンド)・・地面、土地、運動場、(しばしば~s)根拠・基礎
・field(フィールド)・・野原・田畑