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第13回 カタカナ語と世相アレコレ(10)

コラム

~大切なダイバーシティ(多様性)~
ダイバース、ユニバース、リバース

 今回は前回にやり残したダイバーシティ(diversity)です。意味は「多様性」です。動詞はダイバーシファイ(diversify)で、意味は「多様化する」ですが、肝心なのは「転じる・変わる」の意のvers、「別々に」の意のdiがついた言葉であることです。「別々に変わる」が原意なのです。とすれば、音楽やソフトなどで使われるバージョン(version・~版、変形、訳文)の意味がよく分かるでしよう。バージョンアップ、カバーバージョンは近年時として聞く言葉です。
 さらに「一つの」の意のuni、「反対の」意のre、「超えての」の意のtraが付くと、ユニバース(universe・宇宙)、ユニバーシティ(university・大学)、リバース(reverse・逆にする)、トラバース(traverse・横切る)などの重要な単語が出てきます。
 美人コンテストのミスユニバース、服装のリバーシブル、登山のトラバースなどは日常的にも使われていますね。余談として言えば、リバースターンは社交ダンスの基本技術の一つです。
 ユニバーシティは敢えて説明の要もない言葉ですが、元来は「カレッジ(単科大学、学部)が一つにまったもの」の意で、総合大学を指していることを付け加えておきましよう。
 まあ、この辺までくれば、大仰にもパラダイムの大転換を持ち出した意味がご理解いただけるでしょう。

●重要単語のまとめ

・diversity(ダイバーシティ)・・多様性
・diversify(ダイバーシファイ)・・多様化する
・version(バージョン)・・~版、変形、訳文
・universe(ユニバース)・・宇宙
・university(ユニバーシティ)・・大学
・reverse(リバース)・・逆にする
・traverse(トラバース)・・横切る