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第23回 カタカナ語と世相アレコレ(20)

コラム

~流行語となった「ジェンダー平等」~
エンジン、ゼネレーション、ヂーニアス

 昨年度の流行語大賞に「ジェンダー平等」が選ばれました。ジェンダーにもとづく差別はまさしく文明史的な重要かつ深刻な課題ですが、言葉の方はいたって簡単です。
 ジェンダー(gender)は「性、(社会的・文化的)性」と訳されますが、この語源であるgenが「生む・発生・種族」などの意であることが分かればしめたものです。わかりやすい方から見れば、まずはエンジン(engine・原動機)でしょう。エンジニア、エンジニアリングはお馴染みですね。さらに、ゼネレーション(generation・世代)も、ジェネレーション・ギャップなどと使われています。この動詞であるジェネレート(generate・生む、発生する)は結構大切な動詞といえるでしょう。ゼネラル(general)となれば、「全般的な・一般の」となります。「種族全体の」が原義なのです。さらに、ヂーニアス(genus)となれば「才能・特質」、ヂエニュイン(genuine)となれば「純粋な・本物の」です。生まれたときから持っているが原意なのです。
 また前に、酸の意のoxyが付くとoxygen(酸素)、水の意のhydroが付くhydrogen(水素)、「同じの」の意の、ホモが付くとhomogenous(同質の)ともなります。まあ、ホモ牛乳には覚えのある人も多いでしよう。有名な殺菌消毒剤であるオキシフルを知っていれば酸素は覚えやすいですね。「オキシドール(過酸化水素)が一杯」の意なのです。さらに言えば、車が水のたまった水面を走行する際に生じるハイドロプレーニング現象を知っていれば水素も楽に覚えられますね。

●今回の重要単語のまとめ

・engine(エンジン)・・原動機。エンジン
・generation(ジェネレーション)・・世代
・generate(ジェネレート)・・生む、発生する
・general(ゼネラル)・・全般的な・一般の
・genus(ヂーニアス)・・才能・特質
・genuine(ヂエニュイン)・・純粋な・本物の
・oxygen(オキシヂン)・・酸素
・hydrogen(ハイドロジン)・・水)
・homogenous(ホモジーニアス)・・同質の
・generic(ゼネリック)・・属の、特有な