~エビデンス、リモート、クラスター~
前回、コロナ禍で話題のソーシアル・ディスタンスに引き続き、今回はエビデンス、リモート、クラスターを取り上げてみましよう。
エビデンス(evidence・証拠)はすでに一部では使われていますが、コロナ禍の下で特に医療関連でよく使われる言葉として一般化しつつあります。大変重要な単語ですが、これは、「見える」の意のvideを語源とする言葉で、eは「外の」の意です。外に見える→はっきり見える→「明白なもの」→「証拠」となるのです。「前に」の意のpro が付くと、プロバイド(provide・供える、準備する)となります。この名詞形のプロバイダー(provider・供給者)を知らない人は少ないでしよう。ゴルファーならプロビジョナル(provisional・暫定球)をご案内の向きもありましよう。言うまでもなく、お馴染みのビデオ(video)もこの類語の一つです。
リモート(remote)は「遠く離れた、遠い」の意ですが、これは「動く」の意のmotを語源とする言葉で、reは「遠くに」の意です。とすれば、モーター(motor)、モーション(motion)、モチベーション(motivation・動機付け)などの類語の感じがつかめるところです。まあ、理屈はともかく、リモコン(リモート・コントローラー)を知っていれば容易に感じがつかめるところですね。
最後のクラスター(cluster)は「(ブドウなどの)房・群れ、集団」の意で、これまでにもマーケッティングの分野で「クラスター分析」が使われていますが、今回は図らずもコロナで一躍一般的な言葉となったわけです。
●重要単語のまとめ
evidence(エビデンス)・・証拠 provide(プロバイド)・・供える、準備する provider(プロバイダー)・・供給者 provisional(プロビジョナル)・・準備の video(ビデオ) ・・ ビデオ remote(リモート)・・遠く離れた、遠い motor(モーター)・・モーター motion (モーション)‥運動、動作 motivation(モチベーション)・・動機付け cluster(クラスター)・・(ブドウなどの)房・群れ、集団